生きていてくれたらそれでいい
男子 母 (高星会ニュースより)
 激しく叱責したその日、子どもは部屋から出てきませんでした。夜中こっそり子どもの部屋のドアに耳をあて、寝息を確認している私がいました。
 「何かおかしい」そう思いました。心も体も安心して休息できるはずの家で、私は子どもの生存確認をしている。元気で生きていてくれるいいだけでいい、って思えた瞬間でした。たぶん、この日から私は変わりました。
 ずっと否定してきたアニメやゲームを私もやってみようと思いました。教えてもらったり一緒にゲームをしたり子どもも初めのうちは戸惑っていましたが、どんどんロ数が増えて明るくなっていくのが分かりました。
 ある日、子どもが鼻歌を歌いながらお風呂に入っていました。私はその鼻歌を聞いて嬉しくて泣きました。この子にとって、この家は安心できるところになったと思えたのです。
親が変われば子どもも変わる。よく聞く言葉ですが、これは私が経験し実感していることです。親が動けば子どもも動く。親が幸せになれば子どもも幸せになる。全て同じことだと思います。子どものせいにして、子どもの犠性者のままでは何も変わらなかったと思います。私は、自分の人生を自分の手の中に取り戻したような気がしています。
 人は分かってもらえると嬉しいし、もっと分かってほしいと心を開いてくる。その時に一緒に少しだけ上に上がってみるそういうことだと思います。それでも、どうしようもない時もあります。その時は、どうもしません。放棄や投げやりになるのではなく、もっと大きなカや存在にゆだねてみるということです。私は、不思議な話が好きです。それは、魂の話といいますか、大いなる存在にお任せするといいましようか、目で見えない世界のことです。その中のひとつにホ・オポノボノというハワイの伝統的な問題解決法があります。その方法は、ありがとう。ごめんなさい。許して下さい。愛しています。この4つの言葉での癒しです。いろいろな人や力に支えられて今の私と子どもがいます。
 生野学園3年間でも私は変わりました。親会で皆さんの話を聞いたり自分の話をしたり、笑ったり泣いたり、体育祭に学園祭と本当にいい経験をさせていただき、気づきもたくさんいただきました。そして、生野学園○期でよかったと心から思います。
 最後に、卒園の年にこのような寄稿の機会をいただいたことに感謝いたします。
 生野学園で、これからも子どもと共に楽しく生きていく勇気と自信と覚悟をもらえたと思っております。本当にありがとうございました。
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