「生野学園に出会って」
男子 母 (生野高星奨学金を給付された保護者の方より)
 卒業。その喜びの中で、4年半の思いを記します。
 息子が中1の時に不登校になり、母と子の関係はもつれにもつれ、望んでいないのに息子をたくさん傷つけていました。心も体も傷ついて、「もう一緒に暮らせない」と思った中2の時、ご縁あって生野学園に仲間入りさせていただきました。
 初めて見学のために訪れたのは夏。広々とした自然の中に建つ学園は、とても明るくキラキラと輝いて見えました。体験入学の後、風に揺れる植物の葉も私のスカートもフワフワ、サラサラと流れ、心がほどけていくような気がしました。息子も私も、これから生野学園で過ごしていく事を望んでいました。
 転入前、うっちゃん(学園長)と「親の会に参加する」約束を交わした私は、「約束は守らなくちゃ」との思いでの第1回目の参加でした。そこで私が感じたのは、「正直に思いを話していい。一人じゃない」という事でした。学年会や懇親会、そして夜じゅう先輩方やスタッフ、現役の親同志が語り合いました。『どんな時も受け入れてもらえる。考えるチャンスをもらえる場所』でした。何より安心でき、一人じゃないと思えることが本当にありがたく、その時間はとても貴重なものでした。泣けるぐらいの苦しい思いも恥かしい事もかっこ悪い事も迷いも反省も、そして喜びも…隠さず話すことができました。親の会は、私にとって『行きたくて行く場所』になり、皆さんに会えることが楽しみになっていきました。親の会に参加し、夜に外に出て空を見上げると、大阪では見られない満天の星空。深呼吸してゆったりとして…心も体もほどけるような幸せで大好きな時間でした。
 そうして親は、少しずつ考えたり気付いたり。何度も気持ちをリセットしてはスタッフや親同志のつながりに支えられ、子供と向き合ってきたと思います。母子共に「三歩進んで二.五歩下がる」感じでしたが、家の中も少しずつ少しずつ変わっていったのだと思います。
 息子は、生野学園で色んな人と出逢い、少しずつ体験を重ね、きっとたくさん考えて自分なりに進んでいきました。生野学園で見る息子や友人達の、人と関わっている姿、協力する姿、生き生きと自らの気持ちに沿って何かをする姿、いつも子供達を見守り温かく接して下さるスタッフの姿に、何度も感動して涙があふれました。皆「今を生きている」と感じました。
 今、そんな子供達の『生きる力』を信じて見守っていきたいと思っています。 そして私は、「この子を産んで成長を見守れる今を大切に生きないともったいない」と思い、息子が生まれてきてくれた事に感謝しています。
 母子家庭の我が家ですが、生野高星後援会の皆様の支えをいただいて、無事に卒業することができました。感謝の気持ちでいっぱいです。
 4年半の長い間ありがとうございました。
 生野学園は、今までもこれからも、ここに来る人達にとって「ありのままでいていい大切な場所」です。母校がこれからも末永く、たくさんの人を包み、生きる力を甦らせてくれることを願っています。私も少しでも、そのお役に立てるよう、これからもずっと繋がっていたいと思っています。
 皆様、今までありがとうございました。
 これからも末永くよろしくお願いいたします。
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